Ⅰ.遼寧省の主な動向(2005年9月)

1.9・18事変記念行事が開催

 18日夜「9・18」歴史博物館の残歴碑広場において遼寧省及び瀋陽市が「9・18」を忘れることがないよう警鐘を鳴らす儀式とコーラスを行った。

 また、瀋陽ラジオ局及び瀋陽テレビ局が18日午後9時18分に番組を中断し「国辱を忘れるな、中華を振興せよ」との画面及び警報の音声を流し、特定の道路(9路18街)をこの時間に停止させ、クラクションを鳴らす活動を行った。

 

2.所得税優遇は東北3省のみ 国家税務総局が通知

 国家税務局はこのほど、東北3省で実施中の企業所得税優遇政策(固定資産や無形資産の償却年限の短縮、所得税課税ライン引き上げなど)について、その適用範囲を明確化する通知を出した。この通知では、優遇政策を受けることができるのは東北3省の企業に限るとし、東北のグループ企業が他地域に設立した子会社は適用外としている。

 

3.大連のハブ港化 交通部が10項の支援策

 交通部の張春賢部長がこのほど大連市を訪問し、大連の国際航運センター化計画を支援するために、交通部が次の10項目の措置を講じることを明らかにした。(1)大連港の航路・防波堤建設への投資拡大、(2)大窯湾、大連湾、長興島へ通じる高速道路建設を重点支援、(3)東北3省間の道路建設を加速、(4)年内に大連港の総合長期計画を認可する、(5)経営目的の埠頭施設に対し、専門意見や安全審査面で支援、(6)農村部への道路建設を支援、(7)島との連絡交通手段建設を支援、(8)海事救助施設の建設を強化、(9)大連海事大学の機能を強化、(10)情報、技術面での支援を強化。

 

4.東北の外資導入が好調 1~8月で40億米ドル

 商務部によると、東北3省の05年1~8月の外資導入額は実行ベースで約40億米ドル、契約ベースで約70億米ドルに達した。中でも遼寧省は実行ベースで30億米ドル(昨年同期比96%増)と大きな伸び。黒龍江省は6億米ドル突破、吉林省も製造業への外資導入が倍増するなど、各省とも高い伸びを示しているという。

 


Ⅱ.遼寧省日誌(政治・経済)

1.日本関連

13日 李克強・省党委書記は秋山喜久・関西経済連合会会長を団長とする日本関西経済連合会「渤海経済圏視察団」一行と会見。

21日 滕衛平・副省長は鎌田迪貞・山口県経済連合会会長と会見。

29日 張文岳・省長は渡辺秀一・日本貿易振興会理事長一行と会見。

 

2.省政策の動き

1日 省党委は常務委員会議を開催し、全国農村税費改革試験業務会議の考え方を伝達し、遼寧省の農村税費改革試験業務の更なる研究を行い、「遼寧省2005年農村税費改革試験業務に関する通知」につき議論を行い採択。李克強・省党委書記が会議を主宰。

7日 張文岳・省長は政府業務会議を主宰。全省の農村脱貧困開発及び社会救済業務につき検討。

13日 全省就業工作会議が開催。李克強・省党委書記、張文岳・省長が会議に出席し重要な講話を行った。

14日 交通部及び省党委、省政府は遼寧省十一五交通発展規則につき協商を行った。張春賢・交通部部長、李克強・省党委書記、張文岳・省長らが出席。

16日 張文岳・省長は省政府業務会議を開催。今年の洪水防止の業務について総括し、来年の水害防止の業務について検討を行った。

 

3.中央・地方との往来

14日 李克強・省党委書記は程世娥・北京記政協主席を長とする共産党員の先進性を保つ教育活動巡視団メンバーと会見。

 

4.対外関係、企業関係者等との会見

7日 朝鮮労働党平安北道委員会の招待を受け、李克強・省党委書記率いる遼寧省代表団は朝鮮を訪問。

7日 張文岳・省長は金宗烈・韓国韓亜銀行頭取一行と会見。

7日 張文岳・省長はピエールモロワ・仏前総理一行と会見。

8日 張文岳・省長は遼寧旧工業基地振興国内外連誼会の代表と会見。

15日 張文岳・省長、郭廷標・省政協主席はトーラセン・米カリフォルニア州参議員一行と会見。

19日 滕衛平・副省長は辺永立・朝鮮科学院院長を長とする朝鮮代表団一行と会見。

20日 滕衛平・副省長は露シベリア分院主席らと会見。

21日 胡暁華・副省長は大呼拉爾・モンゴル議員一行と会見。

21日 張文岳・省長は米国華平投資集団総裁一行と会見。

21日 李克強・省党委書記は毛克強・北米国企業投資集団理事局、加中貿易理事会総裁、馬宏涛・モルガン大通集団アジア太平洋地区投資銀行部総裁と会見。

24日 李克強・省党委書記は大連にてミロノフ・ロシア連邦会議主席一行と会見。

 

5.省内各会議・イベント、その他

2日 中国人民の抗日戦争及び反ファシスト戦争勝利60周年を記念する座談会が開催された。李克強・省党委書記が講話。張文岳・省長が座談会を主宰。

3日 第四回中国装備製造業博覧会が39.8億元の国内取引額及び6.3億ドルの輸出入貿易額を実現することを主要な目標とし、閉幕。

6日~9日 朝鮮労働党平安北道委員会の招聘を受け、李克強・省党委員率いる遼寧省代表団は李克強・省党委書記が朝鮮を友好訪問。朝鮮では金永南・朝鮮最高人民会議常任委員長と会見。

8日 省党委及び省政府は教師節を主宰。張文岳・省長が出席、講話。

9日 遼寧旧工業基地振興国内外連誼会が開幕。張文岳・省長が出席、講話。郭廷標・政協主席が主催。

13日 徐匡迪・全国政協副主席は郭廷標・省政協主席、陳政高・瀋陽市長の同行の下、上海通用瀋陽北盛自動車有限公司を視察。

14日 中国工業経済連合会主席団第8次会議が開催。顧秀蓮・全国人代副委員長、全国婦連主席、徐匡迪・中国工程院院長が報告。李克強・省党委書記、張文岳・省長が祝辞を述べた。郭廷標・政協主席が主宰。

15日 中欧(瀋陽)経貿ハイレベル会議が開幕。顧秀蓮・全人代副委員長、全国婦連主席が出席し講話したほか、徐匡迪・全国政協副主任、中国工程学院院長、李克強・省党委書記らも出席し講話。

19日 国家開発銀行及び省党委、省政府は開発金融の強化と遼寧省の旧工業基地振興強化のための金

融協力につき協商。陳元・国家開発銀行行長、李克強・省党委書記、張文岳・省長らが会議に出席。

20日 2005年東北アジアハイテク技術博覧会が瀋陽にて開幕。陳至立が開幕を宣言。李克強・省党委書記、張文岳・省長、郭廷標・政協主席が開幕式に出席。

20日 省第10期人代第21次会議が開催。李克強・省党委書記が主宰。

20日 省政協第9期第12次常務委員会が開催。郭廷標・政協主席が講話。

20日 陳至立・国務院委員は李克強・省党委書記、張文岳・省長の同行の下、瀋陽の工場、学校を視察。

22日 張文岳・省長は省政府常務会議を主宰。下半期の重点業務の割り当てにつき検討。

22日 自主的に東北を振興させるためのフォーラム及び第二回瀋陽科学年会が開催。張榕明・全国政協副主席、滕衛平・副省長らが出席。

23日 遼寧省文学芸術連合会第6回代表大会が開催。李克強・省党委書記が出席、講話。

23日 2005中国東北文化産業博覧会が開幕。周鉄農・全国政協副主席が開幕宣言。今回の博覧会は世界9カ国地域、国内15の省、市及び地区の500の文化産業関連企業が参加。

24日 中ロ地区経貿協力フォーラムが大連にて開幕。成思危・全国人代副委員長、ミロノフ・ロシア連邦会議主席らが出席。

26日~30日 韓国外交通商部の招聘を受け、李克強・省党委書記率いる遼寧省友好経貿代表団は韓国を訪問。

28日 瀋陽社会科学院が成立。

29日 省政府は2005年遼寧友誼賞及び遼寧外国専門家栄誉賞を遼寧省の経済建設及び社会発展に貢献を行った者に与えた。

 

 

6.分野別報道

(1)対外経済 

・李克強・省書記が訪朝 経済協力強化に意欲

 遼寧省の李克強書記が6~9日、北朝鮮の平壌市や国境を接する平安北道を訪問し、経済交流推進などについて意見交換した。李書記は新義州の化粧品工場や平壌の農場などを視察。平壌では遼寧省の民間企業が北朝鮮側と共同経営する建材会社を訪問し、同省企業による北朝鮮市場開拓を支持する考えを示した。

また、朝鮮労働党平安北道委員会の金平海・責任書記と会談し、平安北道との経済貿易面での提携強化と交流促進に意欲を示した。さらに平壌では、朝鮮最高人民会議常任委員会の金永南委員長、朝鮮労働党中央書記局の金己男書記とも会談。遼寧省は今回の訪問を記念し、平安北道に瀋陽金杯自動車の軽トラック10台を贈呈した。(9/7、12遼寧日報)

 

・瀋陽ドイツ工業園着工 中欧経済貿易ハイレベルフォーラム開催

 欧州各国からの産業移転(自動車、設備製造業など)の受け皿を目指す「ドイツ国際工業園」の建設が14日、瀋陽市で着工。第一期は敷地面積1.36平方キロメートルで、06年完成予定。2010年には第二期工事(12平方キロメートル)が完了する計画。

15日には「中欧(瀋陽)経済貿易ハイレベルフォーラム」が開幕。ドイツやオーストリアなどの経済界メンバーらが出席した。(9/13新華社瀋陽電、9/16瀋陽各紙)

 

・ 遼寧省友好経済貿易代表団が韓国訪問

 李克強書記を団長とする遼寧省友好経済貿易代表団が26日、韓国外交通商部と京畿道の招きを受けて韓国を訪問した。(9/27遼寧日報)

 

(2)産業

・遼寧省、1~8月の工業生産は20.7%増

 遼寧省統計局によると、同省の1~8月の工業生産(付加価値ベース、一定規模以上の企業を対象)は1,861億1,800万元となり、昨年同期比20.7%増加した。都市別の伸び率では、瀋陽(40.1%増)が最大で、営口(37.3%増)、錦州(36.5%増)、丹東(32.8%増)が続き、大連(20.8%増)は平均レベルだった。企業形態別では、外資企業416億4,300万元(24.9%増)で、国有企業は1,017億7,400万元(12%増)。また、重工業が1,540億1,900万元(18.4%増)で全体の82.8%を占め、一方、軽工業は321億元(28.8%増)で伸び率では重工業を上回った。(9/26遼寧日報

 

・「東北アジアハイテク博覧会」開催

「東北アジアの地域協力強化、科学技術による革新、ハイテク産業の発展促進」をテーマとする「東北アジアハイテク博覧会」が21~24日、瀋陽で開催された。(9/22~25瀋陽日報など)

 

(3)国有企業

・遼寧省管轄国有企業20社 大方の企業が半数以上の国有株を譲渡

20日開催された「遼寧省管轄国有企業の株式制への移行、株式譲渡説明会及び株式譲渡商談会」において、遼寧省の省管轄国有企業20社の国有株譲渡状況などが明らかになった。今年8月末で、20社の資産総額は473.4億元、負債総額は285.9億元、平均資産負債率は60.3%、今年1~8月の営業収入は174.3億元、利潤総額1.9億元、付加価値額20.21億元を達成したという。また、20社のうち大方の企業が51%以上の国有株を譲渡済みで、一部企業には全国有株を譲渡したところもあるという。(9/21遼寧日報)

 

(4)農業・農村・農民

・「2005瀋陽国際農業博覧会・第二回遼寧国際農業交易会」開催

16~19日、「2005瀋陽国際農業博覧会・第二回遼寧国際農業交易会」を開催。国内21省・市・自治区や国外の農業企業などが参加した。(9/17~20瀋陽日報)

 

(5)労働・社会保障

・遼寧省の労務輸出年間5万人 全国3位

 遼寧省対外経済貿易合作庁によると、同省の労務輸出は過去2年連続年間5万人を超え、全国3位だという。04年末までの累計は延べ47万人。相手国・地域では日本、韓国、シンガポール、ロシアが主な市場。業種は製造業、建築業、交通・運輸、飲食・サービス、農林水産など多岐にわたる。同省の労務輸出は80年代から始まり、規模、業種、派遣先が拡大している。外貨獲得や雇用に寄与している。(9/15遼寧日報)

 

(6)環境

・遼寧省の水資源、水質汚染ともに深刻

遼寧省政府は27日、「遼寧省水資源評価成果」レポートを発表した。同レポートによると、遼寧省の1人当たりの水資源量は820立方メートルで、国連指標の「重度の水不足」に相当すると指摘。耕地1ムー(15分の1ヘクタール)当たりの水資源量も547立方メートルで、いずれも全国平均の3分の1しかないという。

また、水質汚染が深刻な状況にあり、調査した河川1万4,243キロメートルのうち、飲用可能な水質基準(1~3類)をクリアしているのは53%にすぎず、最も汚染が深刻な基準(劣5類)が27%を占めたという。(9/28遼寧日報

 

(7)その他

・遼寧の高速道路建設05年は1,151キロに 大連-丹東が高速で連結

 遼寧省で05年、建設や着工を予定している高速道路の総距離は1,151キロメートルに上る見通し。これは04年末までに建設済みの1,637キロメートルに迫る長さで、遼寧省が高速道路網整備に力を入れていることがうかがえる。年内の総投資額は75~100億元にのぼるという。遼寧省ではすでに10本の高速道路が開通済みだが、今年新たに建設計画中の道路が9本あり、うち4本(瀋大高速と大連大窯湾を連結する高速、瀋大高速と大荘高速を連結する高速など)が9月内に着工予定。

28日には丹東-荘河を結ぶ丹荘高速道路(全長136.3キロメートル)が正式開通し、これにより、大連と丹東が高速道路1本でつながった。黒龍江省や吉林省の東部から大連へ入る場合にも大幅な時間節約が可能になった。(9/5瀋陽日報、9/29遼寧日報)

 

・新潟市が瀋陽で投資説明会

6日、新潟市は瀋陽で投資環境説明会を実施し、瀋陽企業や瀋陽の政府関係者などに同市の投資環境や外資企業に対する優遇政策などを説明した。(9/7瀋陽日報)

 

・大連の新空港は金州湾に 08年着工

大連新空港の建設予定地が同市北部の金州湾地区に固まったと、新空港を管理することになる大連周水子国際空港集団公司の胡志安総経理が9日明らかにした。08年から金州湾の埋め立てを開始し、2013~2015年ごろ開港を目指す。新空港への投資額は150億元。新空港開港後、現在の周水子空港は貨物専用空港となり、周辺に物流園区や配送センターなどの建設を進める予定。(9/10半島晨報)