総領事レター(令和4年11月)
令和4年11月4日
拝啓 清秋の候、空高く、紅葉が街を彩る季節となりました。皆様におかれましては、ますます御清祥のこととお慶び申し上げます。
まずは、先般、中国共産党第20回党大会が成功裏に開催されたことに対し、心よりお祝い申し上げます。
さて、11月に入り、日中国交正常化50周年という節目の年もラストスパートにさしかかってまいりました。日中共同声明署名の日である9月29日には、日中両首脳間でメッセージを交換し、岸田総理は「建設的かつ安定的な日中関係の構築を進めていきたい」とし、習主席からも、「私は中日関係の発展を非常に重視しており、新しい時代の要求に相応しい中日関係を構築するよう牽引していきたい」と表明されました。当館としても、日中両国首脳の積極的なやりとりの下、「経済交流」と「国民交流」の推進という共通目標の実現に向けて、引き続き皆様と共に邁進してまいりたいと思います。
(国民交流)
当館は本年、50周年を契機に、第一の柱、「国民交流」を推進すべく、様々な交流行事を行ってきています。9月には瀋陽市において日中国交正常化50周年記念レセプションを開催しました。同レセプションでは、「地方間交流」をサブテーマに据え、東北三省と友好関係にある岩手県、神奈川県、富山県、新潟県、宮城県、山形県の各県知事から祝賀ビデオメッセージをいただき、人と人との直接の繋がりの重要性や、コロナ禍の終息と通常の往来への期待が寄せられました。このことからも、日本の地方自治体が東北三省との交流を重視する姿勢が分かるかと思います。また、9月から10月にかけては、瀋陽市において「日本酒と和食のレクデモ」や国際交流基金巡回展展「日本の贈り物~心を形にして~」が開催されるとともに、こうした国民交流・文化交流に貢献のあった3団体、3個人の表彰式・表彰伝達式が執り行われました。
11月2日には遼寧省人民対外友好協会、瀋陽日本人会及び当館が共催の日中国交正常化50周年記念植樹式典(纪念中日邦交正常化50周年植树仪式)に出席し、瀋陽市朝陽山に桜の木を植樹してきました。この桜の木とともに、日中両国国民間の交流も、深く広く大地に根ざし、成長して、多くの花を咲かせることを願ってやみません。
これらの交流行事がコロナ禍にあっても、成功裏に開催することができましたのは皆様のご支持、ご協力の賜であり、関係各位に対し、改めて厚く御礼申し上げます。明2023年には日中平和友好条約締結45周年を迎えることから、関連の交流イベントを今年以上により多く開催していきたいと考えておりますので、引き続きの御支援をお願いいたします。
(ビジネス交流、直行便、水際緩和)
第二の柱である「経済交流」の面では、9月に陳紹旺・大連市長、10月に、呂志成・瀋陽市長とそれぞれ会見し、今後の経済貿易協力の展望や日系企業を巡るビジネス環境について率直かつ有意義な意見交換を行いました。両市長からも、日本との経済交流、国民交流への強い期待が寄せられました。まだお目にかかれていない皆様におかれましても、近い将来、対話の機会を捉え、日本と東北三省の経済協力・交流の将来について有意義な意見交換を行えることを楽しみにしています。
こうした日中両国の交流往来を後押しする明るい兆しが2つあります。
一つ目は、東北三省と日本を結ぶ定期直行便の増便です。10月から瀋陽-大阪便、ハルビン-東京成田便が復航・増便したほか、11月から瀋陽-東京成田便も復航する予定です。これは、両国の人々の往来に直結する要素であり、経済交流、国民交流にとってもビジネス環境の面でも重要な意義を有しています。関係各位に対し、これまでの御協力に感謝するとともに、今後とも中国到着時の隔離ホテル環境の改善など各方面において受け入れのための引き続きの御支援をよろしくお願いしたいと思います。
二つ目は、我が国における水際対策の緩和です。我が国政府は、10月11日から、外国人の新規入国制限の緩和、入国時検査の見直し、入国者総数の上限の廃止を行い、一層円滑な入国を可能とし、日本入国に関してはほぼコロナ禍前の状況に復帰しました。今後も、感染拡大防止と社会経済活動のバランスをとっていくことになりますが、近い将来、日中両国を跨ぐ往来時の手続等がさらに軽減され、ビジネス交流、人的・文化交流が促進されることを期待してやみません。
最後に、末筆ながら、皆様の御健勝と益々の御発展を心よりお祈り申し上げます。
在瀋陽日本国総領事
まずは、先般、中国共産党第20回党大会が成功裏に開催されたことに対し、心よりお祝い申し上げます。
さて、11月に入り、日中国交正常化50周年という節目の年もラストスパートにさしかかってまいりました。日中共同声明署名の日である9月29日には、日中両首脳間でメッセージを交換し、岸田総理は「建設的かつ安定的な日中関係の構築を進めていきたい」とし、習主席からも、「私は中日関係の発展を非常に重視しており、新しい時代の要求に相応しい中日関係を構築するよう牽引していきたい」と表明されました。当館としても、日中両国首脳の積極的なやりとりの下、「経済交流」と「国民交流」の推進という共通目標の実現に向けて、引き続き皆様と共に邁進してまいりたいと思います。
(国民交流)
当館は本年、50周年を契機に、第一の柱、「国民交流」を推進すべく、様々な交流行事を行ってきています。9月には瀋陽市において日中国交正常化50周年記念レセプションを開催しました。同レセプションでは、「地方間交流」をサブテーマに据え、東北三省と友好関係にある岩手県、神奈川県、富山県、新潟県、宮城県、山形県の各県知事から祝賀ビデオメッセージをいただき、人と人との直接の繋がりの重要性や、コロナ禍の終息と通常の往来への期待が寄せられました。このことからも、日本の地方自治体が東北三省との交流を重視する姿勢が分かるかと思います。また、9月から10月にかけては、瀋陽市において「日本酒と和食のレクデモ」や国際交流基金巡回展展「日本の贈り物~心を形にして~」が開催されるとともに、こうした国民交流・文化交流に貢献のあった3団体、3個人の表彰式・表彰伝達式が執り行われました。
11月2日には遼寧省人民対外友好協会、瀋陽日本人会及び当館が共催の日中国交正常化50周年記念植樹式典(纪念中日邦交正常化50周年植树仪式)に出席し、瀋陽市朝陽山に桜の木を植樹してきました。この桜の木とともに、日中両国国民間の交流も、深く広く大地に根ざし、成長して、多くの花を咲かせることを願ってやみません。
これらの交流行事がコロナ禍にあっても、成功裏に開催することができましたのは皆様のご支持、ご協力の賜であり、関係各位に対し、改めて厚く御礼申し上げます。明2023年には日中平和友好条約締結45周年を迎えることから、関連の交流イベントを今年以上により多く開催していきたいと考えておりますので、引き続きの御支援をお願いいたします。
(ビジネス交流、直行便、水際緩和)
第二の柱である「経済交流」の面では、9月に陳紹旺・大連市長、10月に、呂志成・瀋陽市長とそれぞれ会見し、今後の経済貿易協力の展望や日系企業を巡るビジネス環境について率直かつ有意義な意見交換を行いました。両市長からも、日本との経済交流、国民交流への強い期待が寄せられました。まだお目にかかれていない皆様におかれましても、近い将来、対話の機会を捉え、日本と東北三省の経済協力・交流の将来について有意義な意見交換を行えることを楽しみにしています。
こうした日中両国の交流往来を後押しする明るい兆しが2つあります。
一つ目は、東北三省と日本を結ぶ定期直行便の増便です。10月から瀋陽-大阪便、ハルビン-東京成田便が復航・増便したほか、11月から瀋陽-東京成田便も復航する予定です。これは、両国の人々の往来に直結する要素であり、経済交流、国民交流にとってもビジネス環境の面でも重要な意義を有しています。関係各位に対し、これまでの御協力に感謝するとともに、今後とも中国到着時の隔離ホテル環境の改善など各方面において受け入れのための引き続きの御支援をよろしくお願いしたいと思います。
二つ目は、我が国における水際対策の緩和です。我が国政府は、10月11日から、外国人の新規入国制限の緩和、入国時検査の見直し、入国者総数の上限の廃止を行い、一層円滑な入国を可能とし、日本入国に関してはほぼコロナ禍前の状況に復帰しました。今後も、感染拡大防止と社会経済活動のバランスをとっていくことになりますが、近い将来、日中両国を跨ぐ往来時の手続等がさらに軽減され、ビジネス交流、人的・文化交流が促進されることを期待してやみません。
最後に、末筆ながら、皆様の御健勝と益々の御発展を心よりお祈り申し上げます。

(遼寧省と友好関係にある神奈川県の古都鎌倉に紅葉の写真を撮りに行った際の一コマ。円覚寺は鎌倉時代後半1282年、ときの執権北条時宗が中国・宋より招いた無学祖元禅師により、開山されました。)
在瀋陽日本国総領事