新型コロナウイルス感染症(黒竜江省ハルビン市第75号公告:防疫措置の緩和)

令和4年12月8日
●黒竜江省ハルビン市防疫当局は、12月8日からの防疫措置として第75号公告を公表しています。内容は以下のとおりです。
 
1 人の移動の管理を最適化
(1)ハルビン市到着時のPCR検査を撤廃。ハルビン市を出入りする者に対し、PCR検査陰性証明及び健康コードをチェックしない。
(2)各種公共交通機関利用時、PCR陰性証明及び健康コードをチェックしない。また、乗車率も制限しない。
(3)市外からハルビン市に到着した者に、自主的な自宅健康監測を奨励する。
 
2 施設管理の最適化
(1)各種商業店舗、商業施設、観光施設、宗教施設等を段階的に再開する。飲食店での店内飲食、室内のジム、バー、マッサージ、ゲームセンター、ネットカフェ、サウナ等密閉施設では、48時間以内PCR陰性証明及びコードのチェックを実施する。これらの施設の従業員は規定に従い防疫管理が実施される。
(2)医療機関への入場時、48時間以内PCR検査陰性証明及びコードのチェックを実施する。解熱剤、咳止め、抗ウイルス剤、風邪薬等処方箋不要の薬については、実名登録、PCR検査陰性証明及び健康コードのチェックは不要とする。オンライン購入を制限しない。
(3)福祉機構、養老サービス機構、監獄等は、封鎖管理を継続する。
(4)高校、小中学校、幼稚園、託児所、教育研修機構は段階的に対面授業を再開する。具体的な再開日は、教育主管部門が規定する。
(5)市、区の政府機関は、フレックスタイム制を継続し、職場への入場時は、48時間以内PCR陰性証明及びコードをチェックする。食堂は時差式で密を避け、自主的に健康監測を行う。
(6)「哈達、竜園、農都、潤恒、紅旗」の5大農産品市場の入場者及び従事者は、48時間以内PCR陰性証明及びコードをチェックする。
(7)大企業、工業園区は防疫管理と責任を強化する。
 
3 PCR検査の最適化
(1)行政区域での全員PCR検査を中止する。防疫管理上、必要な場合は、抗原検査を行う。
(2)入国者の防疫業務に直接関わる者、集中隔離施設の従事者、各医療機関の発熱外来の医療従事者及び、スーパー、宅配、飲食配達等の人の密集や接触する人数が多い、高リスク業種の従事者については規定の回数に従いPCR検査を実施する。その他の者は、自主的な検査とする。
(3)近くて便利を原則に、常態化PCR検査場を設置し、公表し、市民の自主的な検査需要に対応すること。
(4)三級医院では、PCR検査を医院内部の患者等に限定する。
 
4 隔離方式の最適化
(1)自宅隔離の条件に適合し、基礎疾患合併症のない無症状患者、軽症者は通常は自宅隔離とする。自主的に集中隔離治療の選択も可能。隔離期間は、健康監測を徹底し、隔離の6日目と7日目に連続2回のPCR検査を行い、PCR検査Ct値が35以下の場合は、隔離解除となる。病状が重い場合は、すぐに指定病院に搬送し治療を行う。
(2)自宅隔離の条件に適合する濃厚接触者は、5日間の自宅隔離となるが、自主的な集中隔離の選択も可能。5日目のPCR検査が陰性の場合は、隔離解除となる。集中隔離中の濃厚接触者が、自宅隔離の条件に適合する場合、「点と点(立ち寄りなし)」でのバブル方式で居住地に戻り、その後の自宅隔離を継続することも可能。
(3)自宅隔離者は、単独の住居或いは個室とし、単独でトイレを使用し、自身の感染予防に努め、その他の同居家族との接触を避けること。自宅隔離者とその同居家族は外出禁止となる。
(4)陽性感染者、集中隔離者、自宅隔離者及びその同居家族は、「竜江健康コード」が赤色に変更される。治癒或いは隔離解除後、赤色コードが解除される。その他の者はコードによる管理は行わない。
(5)感染した施設、感染者の家庭及び感染の可能性のある公共エリアは、全面的に消毒等を徹底する。


5 リスク地区管理の最適化
(1)高リスク地区は、「単元、フロア、住居世帯」を境界とする。随意に「小区、社区、街道(郷鎮)等」への拡大は禁止。如何なる形式の臨時封鎖も禁止する。社区内で感染リスクがない場合は高リスク地区の指定は禁止する。
(2)高リスク地区指定後、社区は、ただちに居住民に隔離管理期間を通知し、5日間の隔離後高リスク地区内全員にPCR検査を行い、陰性結果の場合は、すぐに隔離を解除する。感染者が続発した場合は、陽性となった世帯のみ隔離管理し、その他の者の隔離を延長してはならない。
(3)あらゆる方法による消防通路、単元のゲート、小区のゲートの封鎖を禁止する。救急通路、緊急避難の通路は確保が必要。 

6 人が集まる活動の管理を最適化
(1)会議、研修、論壇、エンタメ、展示会等のイベント活動を段階的に再開する。
(2)各種イベントは、「誰が開催し、誰が責任を負うのか」「イベント毎に個別のプラン」を原則に、防疫管理及び応急処理のプランも決定しておく。
(3)新しいトレンドとして、婚姻行事の簡素化を奨励し、事前申請登録制は廃止する。

7 サービス保障の最適化
(1)居(村)委員会や、公共衛生医療機構は、住民の健康データを活用し、管轄内の脳血管疾患、心疾患、糖尿病、腫瘍等の高齢者の新型コロナワクチン接種状況を把握し、末端医療機構や、ホームドクター等各レベルでの健康サービスを提供する。
(2)高リスク地区以外では、人の移動を制限してはならない。職場、企業、施設で感染が発生した場合、迅速に隔離や、感染者の搬送を行い、消毒を徹底し、業務停止、操業停止、生産停止をしないこと。
(3)医療機関は、外来受付や急診受付に、重傷患者の救急診療のための救急診療エリアを設置し、PCR検査陰性結果がないことを理由に、診療の拒否や治療の先延ばしをしないこと。
(4)社区と専門医療機構との連携システムの構築を推進し、一人暮らしの高齢者、未成年、妊産婦、身障者、慢性病患者等に診療サービスを提供する。 

8 ワクチン接種の最適化
(1)60歳から79歳の接種率、80歳以上の接種率、高齢者の接種率向上を優先し、その他の世代の接種率も上げ、全世代で免疫を構築する。
(2)高齢者向け優先接種、臨時接種場、移動接種場等、ワクチン接種サービスを最適化する。
(3)接種禁忌の判定についての育成指導を行い、医療関係者が科学的に接種禁忌を判定するようにする。 

(参考)ハルビン市政府HP「第75号公告」(中国語)
http://www.harbin.gov.cn/art/2022/12/8/art_27440_1344150.html