民法改正に伴う嫡出推定等の見直しについて
令和6年3月19日
「民法の嫡出推定制度の見直し等を内容とする民法等の一部を改正する法律(令和4年法律第102号、以下「改正民法」という。)」の施行に伴い、令和6年4月1日から下記のとおり嫡出推定制度及び女性の待婚期間に関する取扱いが変更となります。
○嫡出推定制度に関する改正
1 嫡出推定とは
民法は、生まれた子の父が誰であるかを法律上早期に確定して子の利益を図るため、嫡出推定という制度を設けています。
具体的には、婚姻の成立した日から200日を経過した日より後に生まれた子又は離婚等により婚姻を解消した日から300日以内に生まれた子を、夫の子と推定することとしています。
2 改正のポイント
今回の改正により、上記1の嫡出推定の範囲に例外が設けられることとなりました。
具体的には、婚姻の成立した日から200日以内に生まれた子についても、夫の子と推定することとし、婚姻の解消等の日から300日以内に生まれた子については、母が前夫以外の男性と再婚した後に生まれた場合には、再婚後の夫の子と推定することとしました。
これにより、婚姻の解消等の日から300日以内に生まれた子であっても、母が前夫以外の男性と再婚した後に生まれた場合には、再婚後の夫を父とする出生の届出が可能となります。
3 本改正が適用される子
改正民法の施行日(令和6年4月1日)以後に生まれる子に適用されます。
第2 女性の待婚期間の廃止
女性について、一定の条件を満たす場合を除き、前婚の解消又は取り消しの日から100日を経過した後でなければ、再婚することができないという待婚期間が定められておりましたが、改正民法の施行日(令和6年4月1日)以後にされる婚姻については、この待婚期間が廃止されます。